2016年04月29日

≪港商(東洋エンタープライズ株式会社前身)≫AMEKAJI x WATCH 6

AMEKAJI x WATCH 1☚☛AMEKAJI x WATCH 2
AMEKAJI x WATCH 3☚☛AMEKAJI x WATCH 4
AMEKAJI x WATCH 5

今回は、「オールドアメカジスタイル」スカジャンについて語ります。

R0066494.jpg

生地:別珍(ベッチン) これは復刻である!

このスカジャンのヴィンテージは、1950年代後半の物である。
当時のスカジャンの95%は東洋エンタープライズ(株)の前身である港商という商社が作っていた。
このスカジャンは、わざと作りが雑なように見せて作っている。
ジッパーも一流品を使っていないなど1950年代のお土産品のモノを忠実に再現している。
そして、東洋のすごいところは、リーバイスが今もジーンズを作り続けているように、今もスカジャンを作り続けていることだ。
復刻専門メーカーが復刻モノを作るのとは、全く別物なのである。実際に90年代くらいまでは米軍のPXに卸していたのだ。

R0066496.jpg

戦後の日本人が生きていく為に生まれた米兵相手のお土産物がスカジャンのスタートである。
戦後、物資統制に係らなかったアセテート繊維をアメリカ的なジャケットにし、そこにオリエンタル(東洋的)な柄を刺繍したのがはじまりである。

R0067191.jpg

R0067195.jpg

生地:アセテート
なぜ、アセテート繊維なのか。シルクが、高級感があって良いのだが、おそらく値が張るので似た雰囲気の素材として選ばれたというのも一因であろう。
もともとは銀座や新橋などのヤミ市みたいな所で売られていたが、いつのころからか横須賀のイメージになりスカジャンという愛称が付いた。
横須賀、どぶ板通りの店々は演出がうまく、その場の実演で刺繍を入れているように見せかけていた。(ミシンを置いて簡単な刺繍のみをしているというのが本当のところです。)だんだんとアセテート繊維が飽きられてきた頃に東洋エンタープライズの前社長がさらなる高級感を出すために素材を別珍にするということを考え出した。

R0066982[1].jpg

R0066906[1].jpg

当時はあくまでも土産物なので見た目のインパクト重視で着心地なんかは度外視されていた。それでも物資統制の厳しい時代、中に布団のクズ綿を詰めて、綿が散らばらないようにキルティングし、オリエンタルな刺繍を入れることでアメリカ人(米兵)受けするようにスタジャン的な形のジャケットになった。
他にも、ボタンが主流だったものをジッパーに変えるなどの様々な工夫がみられ、本当に生きていく為の結晶のような商品だったと思います。そのお土産品が、現在ヴィンテージとして価値があるというのも非常に面白いところだと思いますね。

               文:YASUO 編集:沖津雄斗 
posted by Amekaji-fan STAFF | AMEKAJI x WATCH